夜刀神社には神秘の湧き水!災害時には住民の生活を助けてくれた地域を守り続ける神社を紹介!

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夜刀神社1-min 神社

神社巡りを趣味としているTAKATSUです。

私の住む茨城県には全国的にも有名な神社がたくさんあります。神社には,それぞれ歴史の深い伝説や神話があり,昔々を創造するのも神社巡りの醍醐味だと感じます。

今回は,その土地に住む住民と神様の古くから伝わり続けた興味深い伝説の夜刀神社やとじんじゃを紹介します。

住民とのつながりの深い夜刀神社は,災害で困ったときも助けてくれた土地の守り神の存在する神社です。

夜刀神社の伝説をぜひ知っていただきたいと思います。

夜刀神社の湧き水は大震災時に地域住民の生活を救った!

夜刀神社を参拝しようと駐車場に到着すると,駐車場のすぐそばには,池の中に鳥居がはだかっています。
椎井池-min
その池の周囲に椎の木があり、清い水が湧き出ていることから椎井池しいいのいけの名がついたということです。夜刀神社を語るには,この池の存在がなくては語れません。

駐車場すぐ隣にある『椎井池』。鳥居には,『愛宕神社』と記されています。愛宕神社の境内に夜刀神社があるのです。

この『椎井池』は,湧き水で有名で,この地域の田んぼに利用されたり,東日本大震災の断水のときにも利用したり,昔から地域住民の生活を救ってきた潤いを与える神秘の湧き水として,とても身近な,有難い存在なのです。

 

透明で澄んだ湧き水。

湧き水-min

この湧き水が,災害のときに役に立っていたとは・・・自然のチカラは偉大ですね。

夜刀神とは・・・?

夜刀神社を説明するには欠かせないのが,『常陸国風土記』の中の『夜刀神(やとのかみ)』の伝説についてです。

『夜刀の神』とは,『やつのかみ』『やとのかみ』といわれ,蛇の神様と言われています。しかし,皆さんが想像する蛇とは違い,角が生えているそうです。

蛇の神様『夜刀の神』は未開の地にいたとされ,土地の神様とのゆわれもあります。

さて,その昔,常陸国行方郡の地を開拓しようと箭括氏 麻多智やはずのうじ またちは田をつくりました。その時、夜刀神がやってきて開拓の邪魔をしたそうです。土地の神様の夜刀神がやってきても,麻多智またちは神の土地と人間の土地の境界を設け、どうにか開拓を進めようと実行したそうです。すると,夜刀神もどこかに逃げて,麻多智は社を建てて夜刀神を祀ることにしたそうです。

時は経ち,壬生連麿みぶのむらじ まろという者が神の土地とする池に堤を築こうとすると、夜刀神たちがほとりの椎の木にのぼってきては,退去せずにいたそうです。すると麿は,自分の部下に夜刀神の退治を命じたとか。言い伝えでは,「目に見えるものはすべて殺せ!」と。土地の神様にそのようなことを言い放つとは,恐ろしい・・・しかし,よほどの気迫だったのか,夜刀神は恐れをなして逃げ隠れてしまいました。

その池の周囲に椎の木があり、清い水が湧き出ていることから椎井池しいいのいけの名がついたとのことです。この池の周辺の椎の木に,角が生えた蛇が群れをなしていたと思うと,土地の神様とはいえ,ゾッとします・・・。

現在,夜刀神社は行方市玉造の地に位置しています。玉造は水田が広がり,緑豊かな土地です。

 

この伝説のように,人間たちの土地を豊かにするために,神様を祀り,自然が人を救うという世界観がとても尊く感じました。人間が生きていくには,水田を広げ,稲作が必要だった時代だから,その感謝と祈りをささげる社を建て,祀る。これまでもこれからも夜刀神はこの地を守り続けてくれるのだろうと感じます。

 

  • 夜刀神社 行方市玉造甲3451-1

『椎井池』のひだり側の獣道を歩いていくと,愛宕神社の本殿があり,その隣に新しい石碑で祀られた夜刀神社があります。

夜刀神社1-min

見た目通り,とても新しい石碑と鳥居です。地域の方々が寄付を出し合って設立できたようです。とても空気が澄んでいて,どこか,「ピシッ!」と気合が入りそうな空気を感じる夜刀神社です。

御朱印は素鵞神社へ!夜刀神社から素鵞神社へのアクセス方法

夜刀神社の御朱印は,小美玉市の素鵞神社にて,夜刀神社参拝後にいただくことができます。

素鵞神社は他社の御朱印を扱っている有名な神社です。

 

素鵞神社までは,車で20分前後かかります。素鵞神社には駐車場もあるので,駐車にも困ることはありません。神社前の駐車場が満車だとしても,近くに広い駐車場があるので,安心です。

夜刀神社と夜刀神社の御朱印。

夜刀神社から素鵞神社への行き方。

https://www.sogajinja.com/(素鵞神社のHP)

夜刀神のご当地お菓子

行方市内にある『御菓子司吉田屋』には,この夜刀神にちなんだ『夜刀神のたまご』というお饅頭が販売されているそうです。

『黄身あん』が卵黄をイメージしているのかなぁ。。。和菓子派には,ぜひご賞味していただきたい一品ですね!

まとめ

夜刀神社は,夜刀神といわれる蛇に角が生えた神様を祀っている神社です。

『常陸国風土記』に記されている言い伝えによると,この夜刀神は,土地を開拓しようとするとき,必ず姿を現し,阻止しようとしたそうです。人間は国の政策に従わなければならなかったり,生きていく上で必要だったり,決してむやみに開拓をしようとしているわけではないことが夜刀神に伝わったかのように開拓は進みました。

 

ただ,必ず人間は,神様と人間の領域の境を明確にし,神様を祀ることを繰り返したのです。時が経ち,緑あふれる田園風景が今見られるのは,夜刀神の存在に怯えることなく開拓を進め,神様を祀った英雄がいたからこそ見られる風景なのだろうと思います。

 

災害のときの断水を救ってくれた神の領域の『椎井池』の湧き水は,今も昔も変わらず地域住民の生活を助けてくれる有難い存在となり,住民からも愛されている神社です。

 

御朱印は小美玉市素鵞神社にていただくことができます。素鵞神社は駐車場が十分にあるので,車での参拝もしやすい神社です。車で約20分走らせると街中の丘の上にひっそりと存在しています。

 

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